Catavina


半島を南下するに従いサボテンの丈が高くなり、又 種類も豊富になってくる。
そしてバハの象徴ともいうべき電柱の様な柱サボテンが
「ここいらは俺らの島だ。うるさいよそ者は出ていけ!」
と王様の如く威張り、圧倒的存在感を誇る、風と砂と岩の殿堂。
それがCatavinaだ。

国道とダートロードがクロスする広大な広場の中央には、
まるでそこの主かのような巨大な柱サボテンがどでんとそびえ立っていた。
そのどてっ腹に開けられた無数の弾痕はならず者との数々の決闘の証。
しかし、なおも仁王立ちする老兵は
威風堂々と天空に向け 棘のやいばを衝きつける。

レース本番でのライダー交代ポイントをここと決め、
本日はこの場所をベースキャンプにプレRUNをしてみることにした。
いよいよピュアなBAJAが始まる。



がぁるるるぅううう・・・・!
鎖を引きちぎらんばかりのハウンドドッグ
YAMAHA WR400F。
調教師の間瀬は
「お〜よしよし、今走らせてあげるからな」
とセットアップする


このマーク(矢印)がレース本番で使われるコースであることを示す。


♪HONDAが〜おいらの〜相棒〜
 言うこと〜聞かない〜オンボロ〜♪

走り慣れたHONDA XR600でプレランに出撃するたしやん。



レースをサポートする車は圧倒的にキャンパーが多い。
同じような車が何台も並ぶチェックポイントにハイスピードで飛び込んできた時、
自分達のサポートカーを探すのは一苦労だ。
そこで俺達のシンボルマーク
「魔女フラッグ」
ロスのKマートでハロウィンSAELの売れ残りを$9で買ったもの。



午前11時30分。陽は高い。


西暦2000年。11月7日。
の、お昼ご飯はおにぎりと焼きもろこしとビールである。



俺も走る。
アラブ顔のジャン・ポール・ベルモンド
東洋顔のロベルト・カルロス
三頭身のシルベスタ・スタローン



怪奇植物トリフィダのようなエレファント・ノーズがライダーにむかってしゃべりかけてくる。
「ええぃ、うるさい!俺は今忙しいんだ。後にしてくれ!」




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